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2004年2月12日
中山 俊明 中山 俊明 [なかやま としあき]

1946年4月23日生まれ。東京・大田区で育つが中2のとき、福岡県へ転校。70年春、九州大学を卒業後、共同通信に写真部員として入社。89年秋、異業種交流会「研究会インフォネット」を仲間とともに創設、世話人となる。91年春、共同通信を退社、株式会社インフォネットを設立。神奈川県・葉山町在住。

ニックネームはTOSHI、またはiPhone-G(爺)
「コンテンツってなんですか」と聴かれることがよくある。相手の顔には「さいきん頻繁に登場する言葉なので知らないというのも恥ずかしいのですが」というニュアンスがたいてい浮かんでいる。

たしかにマスコミには「インターネットビジネスを決するのはコンテンツだ」とか「携帯電話のシェアを左右するコンテンツ」だとかいう言葉が日々乱れ飛んでいる。そして必ず「コンテンツ(情報の中身)」とカッコつきの説明がある。「情報の中身」とはいったいなんだ。たしかに分かるようでわからない訳語ではある。

このような質問を受けた場合、僕は相手にこうたずねる。
「キオスク新聞を買う時に、あなたは『紙』を買っているのですか、それとも紙に印刷された『文字』を買っているのですか」ー。

すると相手はしばし考えたあと、
「紙に印刷された『ニュース』を読みたいから買っている、ということになるんでしょうね。昔みたいに新聞紙で弁当を包むわけでもないし…」。

そこで僕は答える。
「その『ニュース』という情報そのものが『コンテンツ』です。あなたが新聞を買うとき、新聞『紙』を買うのが目的ではなく『コンテンツ』そのものが読みたくてお金を払っているわけですね。『紙』はあくまで『ニュース』という情報を載せている『お皿』に過ぎない、ということになります」。
こういう「解説」を始めると相手はたいていきょとんとした顔をする。コンテンツの説明は(情報の中身)よりも(情報そのもの)と改めるべきではないか、と僕は思う。

続いて質問する。
「ではあなたは新聞社の公式サイトで『ニュース』を見るときお金を払っていますか」
「とうぜんただで読んでますよ」
「すると『ニュース』という『情報そのもの』自体は『無料』ということになりますね」
「ただで読めるものにお金を払うのはばかばかしいですもんね。そういえば最近は新聞読んでないなあ」

そこで質問。
「ニュースがただで読めるということは、じゃ新聞代というのは要するに『紙代』ということになるじゃないですか」
「うーむ、それはなにか違うような。あ、でもウェブサイトで読んでもただというわけじゃないないなあ。インターネットのプロバイダーに月々相当払ってますから」。

新聞社が運営するニュースサイトのコンテンツはただで読者に提供されている。そこでとうぜんの疑問。では新聞社のニュースサイトはどうやって儲けているの、やっていけているの。

実はごく一部の例外をのぞいて新聞社、通信社のウェブサイトの運営は大赤字なのである。以下は「朝日新聞ウェブ版01/15 21:11」の記事である。とうとう「自力路線」を放棄する新聞社が現れた。

毎日新聞とマイクロソフト日本法人は15日、両社が運営するインターネット上のニュースサイトを4月5日に統合する、と発表した。ニュースの取材、編集は毎日が行い、広告営業やサイトのデザインなどはマイクロソフトが担当する。新サイト名は「MSN毎日インタラクティブ」で、マイクロソフトのポータルサイト上で提供する。マイクロソフトはこれまで、複数の新聞社、通信社と提携してニュースを仕入れ、独自に編集、配信してきたが、今後は毎日が提供するニュースに一本化する。広告収入は両社で分け合う。新サイトでは、利用者があらかじめ関心のある分野を登録することで、該当するニュースだけを自動的に受け取れるようになるほか、地方版を含めてすべての記事が2カ月間保存される予定。利用は無料。毎日の公式サイトは、会社案内などニュース以外の情報に限って掲載される。同社の渡辺良行総合メディア事業局長は会見で「(現在のニュースサイト部門は)赤字で、何とか黒字にしていく」と提携理由を語った。

(以下次号へ)
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