1989年創立 個の出会いと交流の場 研究会インフォネット
HOME 研究会インフォネットとは 会員規約 お問い合わせ
会員専用ページ
過去のINFONET REPORT カレンダー 会員連載エッセイ なんでも掲示板
会員紹介 財務報告
会員連載エッセイ
最近の記事 以前の記事
かくてありけり
7 図書館は今
2003年2月23日
沼田 清 沼田 清 [ぬまた きよし]

1948年、新潟県生まれ。千葉大学工学部卒業。2008年、通信社写真部を卒業、以後は資料写真セクションで嘱託として古い写真の掘り起こしと点検に従事。勤務の傍ら個人的に災害写真史を調べ、現在は明治三陸津波の写真の解明に努めている。仕事を離れては日曜菜園で気分転換を図っている。
春を前に職場では人事異動の内示があり、対象者が転勤の住宅下見に行き交うこのごろです。さて、皆さんは転勤先の住まいを決めるときどんな条件を付けますか?
通勤・通学の便をはじめ、商店街や飲食店、医療施設など色々あるでしょう。私はさらに、インターネット回線の高速常時接続環境と、図書館から徒歩30分以内の条件を付けたい。
 仕事を抜きにしても,手近に充実した図書館があり、そこで一日を過ごせることは幸福なことだと思います。今日は図書館について個人的な思いを述べます。

 今から25年前、中山さんに誘われ四谷の日米会話学院に通っていました。そこで米国人の先生が日本の図書館事情の悪さ、サービスの低さを上げ、「あなた方は納税者として行政にどんどん注文を付けるべきだ。図書館は利用者が育てるものだ」と言いました。利用経験がないので、米国の公的図書館はさぞかし大したもんなんだろうなと思ったもんです。

 それから数年後、都内在住のある作家(吉村昭?)が、自分の仕事の環境を整えるために中野区立図書館に近いところに住まいを移したという記事を読み、作家というのはそこまでやるんだと感心したことを覚えています。当時、中野区立図書館は、蔵書内容、使い勝手の良さで有名だったようです。

 若いときにはさほど感じなかった図書館の大切さがこのごろは痛切に感じます。
 身の回りで気づいた図書館の変化を、共同通信の記事データベースや私のメモから時系列で拾い出し、おさらいしました。

・91年4月横浜市立図書館は神奈川図書館情報ネットワークシステムに加入
・92年10月 自治省が広域市町村圏や都道府県単位で公立図書館をネットワーク化し書籍を融通し合う構想をまとめた。住民はセンター館のデータベースを検索し、希望の本を他の図書館から取り寄せられる。94年からモデル都市で実施を目指す。
・96年6月 国会図書館がホームページ開設
・98年3月 横浜市立図書館がホームページを開設、インターネットによる蔵書検索サービスを開始
・00年3月 国会図書館がホームページを改訂、インターネットによる蔵書検索サービスを開始
・02年12月 東京都が都内の公立図書館の蔵書をインターネットで横断検索できるシステムの運用開始を発表。03年3月までには30自治体の図書館が参加し約2千万冊の蔵書から希望の本が探せるようになる

 図書館情報ネットワークは大変有効なようです。図書館にとっても蔵書の多寡を競うのではなく、レファレンスなどのサービスで利用度を上げることが可能になりました。
 今ではさらに大学図書館と公立図書館の連携も始まっています。ネットワークを実現したのはIT環境の充実が大きい。私の住む横浜市でも上記のように、蔵書リストが個人のPCで検索可能になって大変重宝しています。 

 方言を調べていて掲示板で知り合った新潟の人が教えてくれました。今は県内だけでなく県境を越え、北海道の図書館からも本が借りられると。早速、新潟県内の図書館から方言の本を借りようと各図書館の蔵書の目星を付けているところです。

 国会図書館の本を地元図書館経由で借りたこともあります。ただし家に持ち帰れない。あくまでも図書館内で閲覧するとの制限が付きますが、毎日永田町へ通うことを思えばずいぶん助かりました。期間は1カ月間です。なおこれには本の輸送料(宅急便費用)がかかります。横浜市の場合は半額図書館負担、残りは利用者負担です。

 ネットワーク運営のネックは、本の配送費用と言われます。そんな中、2月20日の朝日新聞朝刊は、岐阜県がインターネットを活用し、注文に応じて県図書館の蔵書を最寄りのコンビニへ届けるサービスの実証実験を始めると伝えました。
 県内約200カ所で利用可能。ホームページで、希望する本と店舗を指定すると5日ほどで届く。料金は利用者負担で、貸し出し時、返却時各210円、計420円 。 
 ローソンや地域のコンビニの集配機能を利用するとはなかなかのアイデアです。図書館、利用者、コンビニの三者それぞれにメリットがある。一般書店が影響を受けるかな?
最近の記事 ページトップへ 以前の記事
ボーダーを越えて
雨宮 和子
かくてありけり
沼田 清
葉山日記
中山 俊明
寄り道まわり道
吉田 美智枝
NEW
僕の偏見紀行
時津 寿之
NEW
老舗の店頭から
齋藤 恵
ぴくせる日記
橋場 恵梨香
縁の下のバイオリン弾き
西村 万里
やもめ日記
シーラ・ジョンソン
徒然.... in California
明子・ミーダー
きょう一日を穏やかに
永島 さくら
ガルテン〜私の庭物語
原田 美佳
バックナンバー一覧
66 追悼−西永奨さん
65 ご破算で願いましては−14回目の引っ越し
64 続・原爆を撮った男
63 再び・硫黄島の星条旗
62 日曜農園から 「農閑期」
61 富士山頂の星条旗−古写真探偵が行く
60 日曜農園から(4) 「収穫祭」
59 日曜農園から(3) 会計担当
58 日曜農園から(2)−農事暦
57 日曜農園から(1)
56 「トリアージ」再び
55 刷り込み
54 遷宮の撮影
53 定点観測
52 解約返戻金
51 仰げば尊し
50 在宅勤務
49 睡眠時無呼吸症候群
48 映画館今昔(補遺)
47 映画館今昔(下)
46 映画館今昔(上)
45 原爆を撮った男
44 標準温度計
43 続・硫黄島の星条旗
42 knot=結び目
41 硫黄島の星条旗
40 五十嵐君のこと
39 ホケマクイ
38 百科事典
37 白魔
36 私は嘘を申しません
35 再び転勤
34 高所作業車
33 撮影時間の怪
32 色再現
31 空き缶回収の主役
30 続・ビルの谷間に蝶
29 代表撮影
28 人名用漢字
27 ビルの谷間に蝶
26 ホウレンソウに虫
25 残酷でも放送して!
24 人力飛行機
23 ペーパーレス
22 接触を拒否する企業サイト
21 今様1K住宅事情
20 credibility=信憑性
19 超小型走査電子顕微鏡に賭けた二人の男(下)
18 超小型走査電子顕微鏡に賭けた二人の男(上)
17 クレジットの怪
16 遺体写真
15 親密な見知らぬ他人=Intimate Stranger
14 走査型電子顕微鏡写真
13 気送管
12 カメラ付き携帯電話
11 続・合成写真
10 合成写真
9 帰還不能点
8 藤子不二雄の先見性
7 図書館は今
6 裏焼き
5 デジタルカメラ
4 Made in occupied Japan
3 トリアージ=負傷者選別
2 怖い夢
1 亡命
ページトップへ
Copyright(C) FORUM INFONET, All rights reserved. Copyright(C) FORUM INFONET, All rights reserved.
掲載の記事・写真・イラスト等、全てのコンテンツの無断転載・複写を禁じます。
0 7 6 0 4 5 3 8
昨日の訪問者数0 5 5 1 8 本日の現在までの訪問者数0 3 5 3 5