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インターネット時代のジャーナリズム(1) |
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2005年10月11日 |
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 | 中山 俊明 [なかやま としあき]
1946年4月23日生まれ。東京・大田区で育つが中2のとき、福岡県へ転校。70年春、九州大学を卒業後、共同通信に写真部員として入社。89年秋、異業種交流会「研究会インフォネット」を仲間とともに創設、世話人となる。91年春、共同通信を退社、株式会社インフォネットを設立。神奈川県・葉山町在住。 |
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▲ さて今度はこの人物。仕掛けはなるか。(TBSテレビ画面より) |
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このエッセイ欄で「ブログって何?」を書いたのが昨年の9月20日。
http://www.kenkyu-kai.info/cgi-bin/forum/essay/detail.php?num=10&name=nakayama
書いた当時、「ブログ」という言葉じたい、まだ世の中にはほとんど知られていなかったと思う。ところがいまや世の中すっかりブログブームだ。
総務省の報道資料によれば
2005年3月末時点の国内ブログ利用者数は延べ約335万人、アクティブブログ利用者(ブログ利用者のうち、少なくとも月に1度はブログを更新しているユーザ)数は約95万人、ブログ閲覧者数は約1,651万人。2007年3月末にはそれぞれ約782万人、約296万人、約3,455万人に達すると予測。2004年度のブログ市場は約6.8億円、関連市場も含めると約34億円と推計され、2006年度にはそれぞれ約140.6億円、約1,377億円に達すると予測。
とある。当研究会サイトはSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)に分類される存在だと思うが、興味のある方は、ブログとあわせ以下サイトを参照されたい。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050517_3.html
「ブログって何?」の直前エッセイ「ブログ戦争」で、僕はブロガーの総攻撃を浴びた共同通信の「チャンネルK」についても触れた。
http://www.kenkyu-kai.info/cgi-bin/forum/essay/detail.php?num=11&name=nakayama
この事件は1年いじょう経ったいまでも、「インターネット対新聞メディア」がテーマになる場ではかならず登場する。少々大げさかもしれないが、この一件は後世、「日本の大メディアが初期のインターネット時代に、無名の庶民の集中砲火を浴びた事件」として名を残しそうな気がする。
この出来事の発端が、チャンネルKの編集長(当時)、小池新さんが書いた「ホリエモン」批判だった、ということも、時代を象徴していたようで、不謹慎かもしれないが、面白い。堀江さんが一般にその名前を知られるようになったのも、ここ1年のことだ。
その小池さんが、10月3日と10日付でかなり気弱なエッセイを書いている。
http://chk.livedoor.biz/
チャンネルK編集部には4、5人の担当記者がいるはずなのだが、小池さんだけが孤軍奮闘している姿に、かつて僕が勤めた会社の同僚ということもあって、複雑な思いで読んだ。
あの一件いらい、彼を含めた執筆陣が「ここには書きたくないなあ、またどんな悪口雑言が書き込まれるか」「とはいえ、ジャーナリズムの責任としていったん始めたものを安易にやめるわけにもいかんしなあ」「やめたらまた何をいわれるか分からんしなあ」という苦悩というか逡巡がその行間からはっきりと感じられる。
※前回に続き、藤沢周平にまつわる話を書く予定だったのだが、これは急ぐ必要はないのでおいおい。しばし既存メディアとインターネットのことを書き進めてみたいのだが、仕事の合間の作業になるので、少々短めの連載を続けていくことになるのをお許しください。
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