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葉山日記
73 ホリエモン(上)
2006年2月7日
中山 俊明 中山 俊明 [なかやま としあき]

1946年4月23日生まれ。東京・大田区で育つが中2のとき、福岡県へ転校。70年春、九州大学を卒業後、共同通信に写真部員として入社。89年秋、異業種交流会「研究会インフォネット」を仲間とともに創設、世話人となる。91年春、共同通信を退社、株式会社インフォネットを設立。神奈川県・葉山町在住。

ニックネームはTOSHI、またはiPhone-G(爺)
ホリエモンが逮捕されてからはや2週間。なにか書きたいのだが、書けない、という日が続いた。堀江氏がまだ有名でない頃から彼のことはけっこうこの欄でとりあげてきたので、知らん顔はできない。

いまの僕の考えは、たとえば2月1日付毎日新聞朝刊記事「『閉塞感打破』は評価に値−堀江バッシングに違和感」(「記者の目」柴沼均記者)に近いのだが、あらためてそういった趣旨の原稿を書く気にもなれない。

僕がホリエモンについて書いた過去のエッセイを、この際引用してみたい。

― 2004年9月20日
老人たちよ、そろそろ引っ込みなさい、権威や既得権にいつまでもしがみついていると駆逐しまっせ、という若者たちの声が聴こえてくるようだ。でもこれって、閉塞感で覆われている日本にとってはとても良い兆候である、と気分だけは若いと自負する僕は思う。日本の若者たちがやっと動き出した。」

※この考えはいまでも変わっていない。東大時代の彼の恩師、船曳建夫教授によれば、事件後ゼミの学生たちは「いやーなものを感じる」と話しているそうだ(東京新聞2月6日朝刊インタビュー)。「いやーなもの」というのは、ホリエモン逮捕を、若者たちは「旧世代の反撃」「おやじたちの逆襲」ととらえている、という意味なのだろう。その若者たちの感覚は理解できる。


― 2004年9月26日
いっぽうライブドアの堀江貴文社長、あいかわらずのTシャツ姿だ。「楽天さんは3年連続の赤字会社ですよ、それみなさんご存知なんですか」「先に仙台に名乗りをあげたのはこっちなのになぜいまごろ」といった若さゆえの脇の甘い発言が目立つ。仙台の放送局で三木谷社長の到着を待ちうけ、マスコミのまえで「両社で落としどころを探しましょう」などと軽薄な発言をしてしまうところなど、「やり方がうまくないなあ」といらいらしてしまう。これでは、みずから墓穴を掘るようなもんだ。」

※新聞報道が正しいとすれば、ライブドアの経理粉飾はこの頃から始まっている。自社の赤字をむりやり黒字にして球団買収に乗り出した時期だと考えれば、楽天の赤字をあえて攻撃した理由が浮かびあがってくるような気がする。ただし、現在のマスコミ報道のほとんどが「関係者によれば」ではじまる東京地検のリーク情報で組み立てられたものなので、真実は公判になってみないとわからない。


― 2004年9月26日
「楽天」がもし選択されと、直後おとずれるのが、間違いなく「ライブドア」株の暴落。さあ、堀江さん、これからの険しい道をどう乗り切る。ま、いっかい手ひどい敗北を味わう、それもいいじゃないですか。まだ31歳だもん。このままとんとん順調にいっちゃう人生なんて、おもしろくないよ。」

※けっきょく球団は楽天のものになったが、当時ライブドア株は暴落しなかった。しかし、「暴落」がこういうかたちでやってこようとは夢にも思わなかった。

―2004年10月11日
この本(「稼ぐが勝ち」光文社)を読んだあと、それまで支持していたのに嫌いになった、という意見もけっこうあるようだ。だが、よく読んでみると傾聴に値する意見が多い。ことば尻だけをとらえると、軽薄、思い上がり、とも思えるかもしれないが、いやいやこのひと、当面「要注意人物」ですよ。」

※「要注意人物」と書いたのは、逮捕というような事態を想定していたわけでは、もちろんない。「もしかすると日本を変えるかもしれない人物になるかもしれない」という意味で書いた。良かれあしかれ、その後の彼が、現代の日本にとって無視することのできない「要注意人物」になってしまったのは皮肉としかいいようがない。

しばらく公開をためらっていたが、たまたま1月のある日、ライブドア関係者と食事する機会があった。そのとき僕は「今年はなにかありそうですね。とてもこのまま順調にいくとは思えない。たぶん半年か1年以内になにかあるんじゃないですか」と話した。その5日後、ライブドアに東京地検の特別捜査がはいった。

そのとき僕に特別のニュースソースがあったわけではない。ただなんとなく予感めいたものがあった。僕は彼らに「混乱の要因になるのは役員の内部分裂でしょう」と言ったのだが、それはあながちまちがっていなかったようだ。組織の混乱はたいていの場合、組織を追われたもののたれこみ(密告)が導火線になることが多いものだ。(続く)
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