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投票しましょう! |
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2020年10月18日 |
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 | 雨宮 和子 [あめみや かずこ]
1947年、東京都生まれ。だが、子どものときからあちこちに移動して、故郷なるものがない。1971年から1年3ヶ月を東南アジアで過ごした後、カリフォルニアに移住し、現在に至る。 |
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▲ メイン州の有権者に出した絵葉書。 |
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▲ カリフォルニア州の有権者に送られた郵送用投票用紙と封筒。 |
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アメリカの今回の総選の日は11月3日と決まっていますが、各地で投票がすでに始まっていると10月14日のトップページで報告しました。
州によって(というより、州知事がゴリゴリの共和党員かどうかによって)投票用紙を郵送できるか、早めに投票できるかとかいうことは違いますが、11月15日現在、アメリカ全体で1700万人以上の人が投票を済ませたそうで、2020年の大統領選挙は1908年の選挙以来のどの選挙よりも高い投票率になることが予想されています。
目下、民主党のバイデン氏が優勢とのことですが、油断はできません。トランプ大統領も必死に選挙運動を進めています。特に民主党にとっては、大統領だけでなく、上院でも多数を取り戻さないことにはオバマ政権で打ち立てた革新的な政策も骨抜きにされてしまうので、民主党支持の有権者に投票してもらうことが必須です。もちろん、共和党側も共和党支持者にできるだけ投票してもらうことに必死です。
それで、有権者に「投票しましょう」と呼びかける運動が盛んです。その1つが「投票しましょう!」と呼びかける葉書を出すこと。呼びかけは印刷ではなく、手書きの方がはるかに有効だという調査結果があるそうで、アメリカ中で多数の人が一言ずつ手書きで呼びかけを書いて出しています。
私も友人に誘われて、その運動に参加しました。書くべき呼びかけ文と名簿を、40枚の絵葉書とともに渡され、毎日少しずつ書きました。名簿には名前と住所とその人が以前に投票したかどうかが記されています。同じ短文を何枚も書くというのは、単純作業であるだけに、結構大変なことで、一度にたくさんは書けません。でも、すべて同じ文章で呼びかけることになっていますから、自分で勝手に変えるわけにはいきません。葉書1枚の切手35セントは自分持ち、つまりそれもこの運動への貢献の一部です。
私が渡されたのは、上院議員選挙に焦点を当てたメイン州宛で、絵の部分はメイン州のシンボルの大海老の隣に「投票しましょう!(VOTE!)」とあります。 そして以下の文章を書きました。
「親愛なるさん、 前回の選挙で投票してくださって(投票が初めての人には、「初めて投票することにしてくださって」)ありがとうございます。あなたが誰に投票するかは秘密ですが、あなたが投票するかどうかは公の情報です。11月3日(火)の投票日の後に、地元の組織があなたの投票記録についての追跡調査で連絡するかもしれません。 敬具」
私のグループ全体で何枚の絵葉書を書いたのか知りませんが、指定された10月17日に一斉に投函しました。東海岸のメアリーランド州にいる知人はグループ全体で1000枚の絵葉書を出したとか。またコネチカット州の親類は大勢の友人、知人を動員して、3000枚の手紙を手書きで書いたそうです。
共和党側が、郵便投票は偽造が多いとか、選挙権のないものが投票する恐れがあるとか、根拠のない議論で投票を妨げようと動いていて、アメリカ民主主義の根本が崩されようとしているという危機感があります。それがこれほど大勢の人を投票にと駆り立てているのでしょう。
11月3日まで、あと2週間ちょっと。ハラハラの毎日です。
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