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徒然.... in California
25 憩いの場所、喫茶店
2014年8月22日
明子・ミーダー 明子・ミーダー [AKIKO MIEDER]

東京都小平市出身。5年間のOL生活の後渡米。カリフォルニアのサンディエゴに23年住んだ後、アイドルワイルドという小さな山間の町に引っ越し、現在アメリカ人の夫と猫3匹と田舎生活を楽しんでいます。サンディエゴから2時間の距離の町ですが、標高1800メートルの山の上の生活は、サンディエゴとは全く違います。そんなところでの日々の暮らし、感じたことを綴っていこうと思います。
3月に日本から遊びに来た友人に、「5月に里帰りするとき、喫茶店に行きたいけど、昔ながらの喫茶店てまだあるのかなぁ?」と聞いたところ、「今はどこもカフェになってしまって、昔ながらというのは無いよ」と言われました。私が言う「昔ながら」というのは、お店に入るとコーヒー豆のいい香りが漂い、アンティーク調のインテリアで落ち着いた雰囲気のお店。もう少し付け加えるならば、カウンターがあって、マスターが一杯ずつ丁寧にコーヒーを入れている、メニューにはブルーマウンテン、キリマンジャロ等の銘柄が並ぶ、そこまで揃えば完璧。友人からそういう喫茶店はもうないと言われてがっかりしましたが、里帰りした時には、たしかに私の「昔ながら」のお店は探すことができませんでした。

日本の喫茶店というのは、実に素晴らしいものだと思います。待ち合わせに使ったり、友人とおしゃべりを楽しんだり、一人で読書をしたり。ビジネスの商談等に使う人もいるでしょう。買物に疲れて休憩したり、以前だったらタバコを一服するのに立ち寄るという人もあったでしょう。軽食もとれて、スイーツもある。今もあるのかわかりませんが、漫画喫茶やゲーム喫茶というのもありました。多目的に使える憩いの場所。

26年前にアメリカに来て、そういった場所がないことに気が付きました。主人に「アメリカではどんなところでお茶するの?」ときくと、「デニーズとかマクドナルドかな?」という返事。まあ、主人もお茶をするということがなかったので、聞く人を間違えたかもしれませんが.... それが今ではスターバックスのような大型チェーン店ができ、どこも常に混んでいます。きっと、誰もがこういった空間を待ち望んでいたのでしょう。お店のロゴ入りのカップを持って歩く人も街のあちこちで見かけるようになり、トレンドにさえなりました。

26年前のアメリカのコーヒーと言えば、まさしくアメリカン。浅く焙煎した薄いコーヒー。アメリカのコーヒーは美味しくないと思いました。そして90年代に入ってスターバックスが進出して、濃厚な風味のコーヒーが好まれるようになりました。やはり、みんな薄いコーヒーは美味しくないと思っていたのかもしれません。

しかし最近は、丁寧に入れた質の高いコーヒーを提供する店が出てきて、それを「サード・ウェーブ(third wave)」と呼ぶそうです。一杯ずつドリップ式で入れるコーヒーは、大型チェーン店のコーヒーに比べると5割ほど高いそうですが、人気があるそうです。ある店の経営者は、少量ずつ豆を挽き、一杯ずつ丁寧に入れることを日本の喫茶店から学んだそうで、彼の店では、農家やコーヒー園を指定して豆を仕入れ、焙煎して48時間以内の豆しか使わない、というように、品質と味にこだわっています。日本の丁寧な仕事ぶりが評価されたようで、ちょっと嬉しくなります。

それでも、やはり日本の喫茶店の雰囲気とは違います。カフェでは、本を読んだり、勉強したり、コンピュータをを使用したり、おしゃべりをしたりと、使用目的は同じですが、なんか落ち着かないというか..... カフェが空腹を満たすだけのファストフードならば、喫茶店は料理やドリンクの他にお店の雰囲気も楽しむレストランのような感じでしょうか?

喫茶店といえば、名古屋では喫茶店が人々の暮らしに根付いているそうです。名古屋に住む妹のところへ遊びに行った時、その喫茶店文化を初めて体験しました。名古屋の喫茶店の違いは、まずメニューとサービスが充実していて、コーヒーを頼むとたいていオマケが付いてくること。ナッツやあられ、クッキー、ケーキが付いてくるところもあるそうです。名古屋の人って太っ腹! また、喫茶店で朝食(モーニング)を食べる人も多いそう。私はこのモーニングを食べに行きましたが、平日にも関わらず、近所の主婦らしき方々で店内はいっぱいでした。メニューは、コーヒーか紅茶、トーストかおにぎり、茶碗蒸し、サラダ、ほうじ茶。結構ボリュームがあります。トーストに茶碗蒸し?と思いましたが、意外に合いました。コーヒーや紅茶、さらにほうじ茶まで、おもてなしの精神でしょうか? 繁華街や駅前だけでなく、住宅街にも結構喫茶店がありました。こんなところにこんなお店で(失礼)お客さんが入るんだろうか?というようなお店もありました。不思議だったのは、工事現場等で見かけるクルクル回るライトが店先の看板の上にあるお店がかなりありました。あれは何か意味があるのでしょうか?知っている方がいたら教えていただきたいです。

OL時代に、ランチの後にお茶を飲みに行くお気に入りのお店がありました。そこはショッピングモールの中にあり、喫茶店ではなく、カウンター席のみのオープンスペースのお店でしたが、カウンターの中の壁にコーヒーカップが置かれていて、その中から好きなカップでお茶を飲むことができました。ウェッジウッドやマイセン等、高級なカップばかりで、カップを愛でる楽しさもありました。

昔ながらの喫茶店が少なくなったのは寂しい気がします。流行は回るものなので、また昔ながらの喫茶店が増えるかもしれません。今度日本へ行く時には、是非行ってみたいと思います。アメリカにも喫茶店ができたらいいのですが..... ちなみに、先に書いたアメリカでの「サード・ウェーブ」のお店もチェーン展開しているようですが、日本にもお店をオープンするそうです。丁寧にコーヒーを入れるサービスの逆輸入ですね。
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