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ガルテン〜私の庭物語
3 緑の桜
2017年5月11日
原田 美佳 原田 美佳 [はらだ みか]

東京都出身。学生時代から長年関わった韓国文化院を2015年末に退職。現在は、日本ガルテン協会の広報部長の仕事をしながら、これまで関わってきた韓国文化を日本に紹介するための著作、交流活動を中心に自分のライフワークを模索中である。共著書に『コンパクト韓国』(李御寧監修)、『読んで旅する韓国』(金両基監修)、「朝鮮の王朝の美」、『朝鮮王朝の衣装と装身具』などがある。
▲ 緑の桜 「御衣黄」
「願わくば 桜の下にて 春死なん そのきさらぎの望月のころ」                    

吉野の桜を愛した西行の歌である。

日本人はほんとうに桜が好きだ。
4月になると、天気予報だけではなく、あちこちで桜の話題が広がる。
夜桜見物、花見酒、桜餅…桜をめぐる行楽や楽しみを上げると枚挙にいとまがない。

日本人の多くが思う桜といえば、現代の桜ソメイヨシノであろう。
そして文部省が近代化のおりに小学校に植えたこのソメイヨシノは、日本のこどもにとっての代表的な桜でもあろう。
このソメイヨシノだが、実はオオシマザクラとエドヒガンを掛け合わせて作られた、いわば「クローン桜」であることを知る日本人は少ない。ソメイヨシノは伝統的日本庭園を好む我が家では好まれない花でもある。

バイオテクノロジーの産物で、病が流行ればすぐに伝染し、生命力が弱く100年はもたず(個体としての生命を100年以上維持してこそ“木”と呼べる)、せいぜい60〜70年ほどでだめになるといわれていたが、最近はほかの桜と結びつき長生きして、新たな命を繋いでいる。

桜の中には、山桜、寒緋桜、八重桜などさまざまな桜があるが、緑の桜をご存じだろうか?
緑の桜というと、御衣黄、鬱金桜といった桜があげられる。
「御衣黄」は、宮中衣服の萌黄色をイメージすることからと名づけられたそうで、京都の仁和寺で栽培されたのがはじまりといわれる。また「鬱金桜」は、カレーのターメリックのウコン(鬱金)色から名づけられたのだろうが、御衣黄に比べ少し色が薄めで、きれいな黄緑色なので葉の色と間違いやすい。
          
高尾山に林野庁の実験林がある。
園内には全国から集められた350種以上のさまざまな桜が植えられているそうで、もう30年ほど前のことになるが、桜博士とも呼ばれる林先生の案内もあり、人間行動研究会(HB研)で「緑の桜を観る会」というのを催したことがある。

友人たちに声かけしたところ、緑の桜を観て、高尾山薬王院で食事を楽しむ会には思いのほか大人数が集まった。
「桜博士」や林野庁の実験林の所長から、桜についてのさまざまな話を聞き、桜の楽しみ方や参加者たちの桜を愛する思いが感じられた。

桜についての話を聞いた後、山の細い山道を一列で歩いた。白から桃色といった様々な色あいの桜に彩られた山々の間を、遠くまで、私の知り合いの参加者たちが歩いているのを目にし驚くとともに、桜への日本人の熱い思いをあらためて知ったようで感慨深いものがあった。

新宿御苑でも4月中旬以降に緑の桜が咲く。
その桜を見るといまでも緑の桜を皆で観に行ったときの桜山のうねりが楽しく思い出される。
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